エンジンをかけていると駐車場のコンクリートに赤っぽい水が垂れてくるのと、暖房の風が30℃に設定しても生ぬるいというセルシオ。一度ガソリンスタンドでクーラントを補充してもらった事があるというので、クーラントがもれて量が不足し暖房の効きが悪いのかと思い診てみると、ラジエータタンク内のクーラントの量は確かに不足気味だが暖房が出ないほどではなかった。室内で温度調整をすると作動音がするのでキチっと冷暖の切り替えは動いてる。別のスタッフに室内で温度調整をしてもらいヒーターバルブの動きをチェックしてみると…ん?だった。
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通常オートエアコンなどをつけるとエアコンアンプが現在の状況を感知しながら風量や吹き出し口を切り替えてくれる。それにともないエンジンから温まったクーラントを室内に引き込んで温度を調整している。その際、室内のヒーターユニットからエンジンルームに出てきたワイヤー(白い矢印)を伸び縮みさせヒーターバルブのレバー(黄色い矢印)を動かすという仕組み。
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このヒーターバルブレバーの芯が折れてしまっていて、ワイヤーは一所懸命に伸び縮みをしているのに全くヒーターバルブの切り替えが行われていませんでした。しかもそこからクーラントもれ。
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出来ればヒーターバルブに刺さっているヒーターホース2本も少し傷んでいたので交換したかったのですが、お客様のご都合により再使用し作業終了しました。
お客様には大変申し訳ありませんが、ヒーターバルブレバーが折れてしまっているのに一所懸命動いているワイヤーが切なくて笑ってしまいました(同業者には通じると思いますが…)。