走行中に前輪から”ガタガタガタッ”っと振動がするというパサート。
試乗してみると、ハンドルが取られる訳でもなく、震える訳でもなく、ブレーキも踏んでいない状態で、40~50キロ位からガタガタッと連続した振動音がする。
ガタの度合いや車両の状況にもよるのですが、どちらかに軽くハンドルを切ってあげると振動が止んだらステアリングタイロッドエンドにガタがある可能性が高いです。

ハンドルの動きを車軸に伝える連結部分のボールジョイント(青丸印)ですが、ダストブーツのゴムが破れて水分が入り錆びついてガタが出ていました。
車両をリフトに持ち上げ、ハンドルを固定した状態でタイヤを左右に動かすと目視で分かるほどのガタがありました。

左の新品と比べてもパッと見、変わり無いようですがガタが大きくなってボールが抜けるとハンドルが効かなくなり事故につながってしまいます。
下図は違う車両ですが、ボールジョイントにガタが無く、ダストブーツのみ交換作業する場合です。

ハンドルの回転運動を横方向の動きに変えステアリングラック(黄色矢印)が左右に動きます。その力がボールジョイント(青丸印)を介して車軸のナックル(エンジ色矢印)に伝わりタイヤを左右に動かします。

左側が取り外したダストブーツです。
完全に真っ二つに割れていました。
右側の新品と比べると差は歴然です。
前輪の裏を覗くと上側か下側のどちらかに付いているので、ご自分でも確認できると思います。

中のグリスがかなり減少していたので、新しいグリスをボールジョイントの隙間に詰め込んでいきます。

新しいダストブーツを装着して完成です。
車が進化しても機会的な部分は変わらないので、法定点検でしっかりチェックして事故を未然に防ぎましょう。